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今年度歯科医師国家試験 残15週間で合格をつかむために|塾長コラム67 公開させて頂きました。

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各歯科大学生と既卒生のみなさん、こんにちは、弘中塾の弘中です。

今回のコラムは残15週になった今日からの方向を書きましたのでぜひご一読頂けますでしょうか。

 

今年度歯科医師国家試験 残15週間で合格をつかむために

―中位層から抜け出し確実に今年度合格到達する戦略―

1.はじめに:残15週間という現実と希望

歯科医師国家試験まで残り15週間。
数字にすると105日、日数だけを見れば「まだ3か月以上ある」と感じるかもしれない。
しかし、歯科国試合格を確実にするための時間として考えると、決して長くはない。
この期間をどのように使うかが、最終的な合否を分けます。

受験生の多くは、秋を迎える今の時期、すでに基礎はある程度固まっている。
一方で、まだ知識が点として散らばっており、試験問題の中でどう活用するかまでは整理しきれていないことも多いです。
つまり、今は「知っていることを使える形にする」最終段階の入口にいる。

この15週間を計画的に、かつ戦略的に過ごすことができれば、中位層からでも十分に合格圏に到達できます。
むしろ、今の時期からの伸びしろこそが中位層の最大の武器です。






2.自分の現在地を見極める

まず最初にやるべきことは、冷静な自己分析である。
模試の偏差値、過去問演習の正答率、苦手科目の洗い出しです。
これらを「感覚」ではなく「数字」で把握することが大切です。

中位層の受験生が陥りがちな罠は、「だいたいできている」「おそらく苦手」という曖昧さですね。
この曖昧さが、直前期に伸びきれない最大の原因になります。

残り15週間で合格をつかむためには、自分を正確に知り、限られた時間を最も効果的に使う判断力が求められます。
勉強量を増やすことよりも、勉強の方向を正すことが何倍も重要です。






3.1日12時間勉強の「質」を高める考え方

1日12時間の勉強時間を確保できるのは、非常に大きな強みです。
だが、その長時間をただ机に向かって過ごすだけでは意味がないです。
集中の波を考え、時間帯ごとに「頭を使う勉強」と「手を動かす復習」を明確に分ける必要があります。

朝の3時間は脳のゴールデンタイム。
この時間に新しい知識を整理し、理解を要する学習を入れましょう。
昼は演習やアウトプット中心、夜は復習と暗記の時間とする。

12時間の中で、「思考」「実践」「整理」を1セットとして3サイクル回す。
これが15週間積み重なれば、確実に合格レベルへと到達できます。






4.前半戦(第1〜5週):基礎再構築期

この時期の目標は、「知識の抜けを完全に埋める」ことに尽きる。
国家試験では、奇問・難問も出るが合否を決めるのは結局「標準的な問題」です。
その標準を確実に落とさないことが合格の最短ルートです。

過去問を解きながら、単なる暗記ではなく「なぜそうなるのか」を常に考える。
間違えた問題は必ず「原因」を記録する。
「知らなかった」なら覚え直し、「知っていたのに間違えた」なら思考過程のどこに誤りがあったのかを突き止める。

また、基礎を見直す中で、自分の学び方の癖を意識すると良い。
読むより書く方が覚えやすい人、音読や口頭説明で記憶が定着する人。
自分に合ったやり方をこの段階で確立すれば、中盤以降の効率が大きく変わる。






5.中盤戦(第6〜10週):演習と弱点補強期

学力の差が最も開くのがこの時期である。
ここで過去問演習をどれだけ真剣に取り組むかで、最終結果はほぼ決まります。

演習の目的は点数を取ることではなく、「本番での思考を訓練すること」。
正答率よりも「解く過程」を重視する。
問題を解くたびに、根拠・選択肢の比較・出題意図を意識して、問題を読む力を鍛える

弱点補強では、苦手分野を1週間単位で集中対策する。
すべてを一度に克服しようとせず、1テーマに焦点を絞る。
集中すれば、苦手意識の大半は数日で薄れます。
その体験が次の自信につながります。

また、この時期には模試を有効に使う。
結果に一喜一憂する必要はない。
点数よりも、「時間配分」「問題の取捨」「集中の波」を客観的に把握することに意味がある。
模試は“自分の勉強を見直す鏡”だと考えましょう。






6.終盤戦(第11〜15週):仕上げと合格戦略

最後の5週間は、知識を新しく増やすよりも「整理と再現」が中心になる。
脳内の引き出しをきれいに整頓し、「どの場面で何を思い出すか」を訓練する段階です。

実際の試験では、膨大な知識をその場で探すわけではありません。
出題を読んだ瞬間に、関連する情報が自動的に浮かぶようになるまで繰り返します。
これを可能にするのが「最終5週間の繰り返し」です。

加えて、本番を意識した時間管理の練習も重要です。
制限時間内に全問を解くリズムを作り、焦らずペース配分を身につける。
最後の週には「本番と同じ環境」で1〜2回模擬試験を行い、体と頭を試験モードに合わせる。






7.生活・集中・メンタル管理

15週間の長期戦では、体調管理も実力の一部である。
睡眠、食事、運動をおろそかにすると、集中力が低下し、ミスも増える。
特に夜更かし型は要注意で歯科医師国家試験は朝から始まる。
朝型のリズムに切り替え歯科国試開始時刻に最も集中できる体内時計を作る。

また、精神的な波も避けられない。
模試で失敗したり、周囲の進度に焦ったりすることもあるでしょう。
そんなときは、「今、自分がやるべき最小単位のタスク」に集中して下さい。
“次の1時間で何をやるか”を明確にし、小さな達成を積み上げていけば、焦りは自然に消えていきます。






8.中位層から抜け出すための視点

中位層の受験生は、基礎はできているが「自信が定着していない」ことが多いです。
だからこそ、あと一歩を踏み出すには**「自分の言葉で説明できる理解」**が必要になる。

友人に説明できるようになること、声に出して要点をまとめることです。
アウトプットを重ねるたびに知識は自分のものになります。
その過程で、「理解している」と「覚えたつもり」の違いが見えてくる。

さらに、他人と比較するのではなく、昨日の自分より成長したかを基準にする。
自分の軸を保てる人ほど、後半に伸びます。






9.最終まとめ:努力を結果に変える15週間

歯科医師国家試験は、知識だけでなく「心の粘り」が試される試験です。
残り15週間という期間は、決して短くないです。
だが、迷いながら過ごすと一瞬で過ぎ去ってしまいます。

基礎を固め、演習で鍛え、再現力を磨こう。
この3つを着実に積み重ねた人が、最後に笑うのです。

そして何より大切なのは、「自分を信じる力」である。
15週間、毎日机に向かい続けたその姿勢こそが、合格への最大の証拠です。

最後の1日まで諦めず、淡々と積み上げた努力は、必ず試験当日にあなたを支えてくれます。
歯科医師国家試験は、努力が最も正直に報われる舞台です。





残り15週間。あなたの努力は、もう合格に十分届く位置にある。
今日も一歩、丁寧に積み上げていきましょう。

歯科医師国家試験、歯科国試合格、歯科大学卒業・進級・留年、卒国試過去問、オンライン、CBT、歯科国試直前講習等をテーマに今後もコラム・よくある質問を公開させて頂く予定です。

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講義コース (https://h-kobetsu.com/course/) 政策委員長談話「需給問題が歯科医師の質低下に」/機関紙2017年6月1日号(№567)2面掲載 (https://www.tokyo-sk.com/featured/10655/)

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