塾長コラム

その17「第101回歯科医師国家試験を終えて思う事と、今後について。」

皆さん、大変ご無沙汰しております。弘中塾の弘中崇です。
今回の塾長コラムは僕の思いをそのまま述べたいと考えています。
途中、厳しい事や、皆さんにとって嫌な話をすると思いますが、どうか、勘弁して最後まで付き合って下さい。

まず、この表を見て下さい。

第100回/第101回の試験結果内訳
受験生数 合格者数 不合格者数 合格率(%、対前年比)
新卒者数  2580 / 2447 2087 / 1948  493 /  539 80.9 / 78.3(-2.6)
既卒者数   620 /  808  288 /  321  322 /  487 46.5 / 39.7-6.8
合  計  3200 / 3295 2375 / 2269  825 / 1026 74.2 / 68.9(-5.3)
さて、第101回発表から50日近くが経過しましたが、新5年生、6年生、
そして今回残念でしたが不合格と成った浪人生の方々、今はどうしていますか。

現役生の方は、自校の進級が本当に厳しく成り、しかも何処の大学も留年生が続出している事をご存知と思います。
もう一度留年したり、6年生迄進級して放校処分を受けたりと、数年前にはおよそ考えられなかった事が、特定の大学だけでは無く、
全ての歯科大学で起きていると、私は思います。

是は、歯科医師国家試験が資格試験ではなくなり、大学入試と同じく選抜試験に生まれ変わったからです。

ですから今は、以前の様に60点取れば一律に合格できた時代ではなく、完全に試験そのものが人数制に移行したと
考えなくては成りません。
この事は今迄に僕は面談やコラム集を通じて再三話してきました。

以上の事を踏まえ、現役生と浪人生のそれ々について、是非伝えたい事があります。

□■ 現役生の皆さんへ ■□
今年度特に留年した方は卒業する迄、どんなに卒業判定が厳しくなろうと絶対に留年しないで下さい。
勿論、卒業判定でもです。

一般論ですが、留年する程、点数は伸びなく成ります。
是は一概に勉強を怠った為とは言い切れず、毎年同じ勉強をしていけば、面白くなくなりますし、飽きてくるのは誰しもある事です。
そういう意味からも、何があっても留年はしない。留年を繰り返さない。を何時も念頭に置き、日々授業に出席して、
大学卒業と国家試験合格を単年度で決着させて下さい。

至極当たり前の事ですが、今の時代、言うは易しで実際は中々難しいですし、どの生徒さんも本当に苦労しているいますが、
残り数ヶ月~数年(5年生以下の皆さん)の辛抱と考え、気を抜かないで下さい。

お願いします。

僕がこんなに煩く言うのは、表にもある様に、既卒者の合格率は新卒者の1/2だからです。

僕の私見ですが、恐らく、今年度(第102回歯科医師国家試験)の既卒者合格率は、30%前半迄下がるでしょう。
確かに全体の合格率は下がっていますが、それ以上に、今年度を含めた将来は既卒者の合格率が大きく下がると考えて下さい。

30%前半の合格率とは、まさに、試験会場で自分の両隣が不合格に成る事と同意です。
しかし、自分の両隣も同じ事を考えています。

この事を絶対に忘れないで下さい。相対評価が導入されてからは、一旦不合格と成る事が、
どれ程自分にとって酷な状況に追い込まれてしまうのか、一度、時間を掛けても構いませんから冷静に考えて下さい。
この時期、こういう事を考えるのはとても大切です。

現役生の皆さん、どんな事が有っても一回で合格して下さい。

何処の大学も卒業試験対策が山の様にある事は分かっていますが、なんとしても、夏休み迄に基礎科目を終らる事が絶対条件です。
基礎科目は、国家試験では臨床科目と密接に関係している為、どんなことが有っても真っ先に仕上げなくては成りません。
しかも、点数として現れてくるには早い人で2.5ヶ月、遅い人で4ヶ月も要します。

しかし、基礎科目は臨床科目と違い、科目数も多く範囲も広いうえ、しかも卒業後は国家試験の時ほど密接には関わり合わない為、
どうしても後回しになりがちです。
もしも、この様な状態が夏ころまで続き、基礎の仕上がりが遅く成ってしまえば、必ず臨床科目の仕上がりも遅れてしまいます。
結果、秋以降の模擬試験結果等で焦りだすのは自明です。
そして国家試験直前で慌てだして収拾が付かなくなります。この事は皆さんも色々な話を聞いていると思うので良くご存知のはずです。

今は辛抱と腹を決めて、必ず基礎から済ませて、夏以降に一般と臨床に入れたなら、国家試験の目処は付いたと考えても良いでしょう。

夏休みまでの80日間、来る日も来る日も基礎を進めて、一日でも早く基礎の骨格を作って下さい。

5年生の方も同じ考えですが、今から過去問に没頭する必要は特に無いと思います。
それよりも、授業中に配布されるプリントと教科書を何時も照らし合わせて、ノートに書き出し、整理してそれを覚えていく事が大切です。
過去問はその後からでも十分に間に合います。その時期は、今年のクリスマス辺りが良いでしょう。
丁度、歯科医師国家試験まで14ヶ月有りますから十分に間に合います。
年明けからは問題を解いて、国家試験に少しづつ慣れていけば、実力は驚く程ついてきます。
焦らず進めて下さい。大丈夫です。

□■ 浪人生の皆さんへ ■□
今回の不合格という結果で、本当に苦しみ、毎日悩んでいる人が大多数と思います。
数年前の国家試験と違い、不合格に成る事が、どれ程自分自身にとって暗闇に入ってしまい、
方向が取れない状況に成っている事なのかと、僕自身、皆さんの気持ちを思えば、息が出来ない日々も有るのではと、痛感しています。
誰もが今年度絶対合格を願い、国家試験に挑んだのですから、気持ちの整理と、是からの事を考えれば、一人では答えの出ない
問題なのかもしれません。

成績表を見て、昨年度より下がっている人もいるでしょう。
必修だけが不足していた人もいるでしょう。
禁忌肢のみでと言う人もいるでしょう。

試験に落ちる事は自分自身にとって、計り知れない程の問題を突きつけられてしまいます。
もう一度受験しても、果たして自分は本当に合格できるのだろうかと。
仮に合格しても歯科医師として生きていけるのだろうかと。

それもこれも、既卒者合格率を浪人生自身が受け入れられなくなっているからです。
気持ちの何処かに、来年度は合格率が回復するのではと、考えているのではないでしょうか。
そう思いたくなる気持ちは僕には良く分かります。

しかし、そうあって欲しいと考えるのはもう止めにして、まず受験するかどうかを考える事が肝心です。

僕の意見ですが、第103回歯科医師国家試験から、大きく試験制度が変わると聞きますので、
今年度の第102回歯科医師国家試験に、全力でぶつかってみてはどうでしょうか。
9ヶ月の辛抱です。どうですか。

結果をあれこれ考えるのではなく、発表から50日近く、試験からは90日経過したのですから、受験するなら始動しなくてはならない
時期に入っています。なぜなら、6年生の現役は、既に毎日夜遅く迄取り組んでいるからです。

もし、夏から始めようと考えているなら、その時点で答えがでてしまいます。その理由は上(現役生の皆さんへ)に書いています。
夏からの始動では、国家試験から丸6ヶ月経過しています。
2月の国家試験レベルから50%近く忘れてしまっていると考えて良いでしょう。
現役生以上に取り組んで下さい。
現役生は今日も登院実習が終わってから夜中まで進めています。
確かに皆さんもそうでしょう。しかし、不合格となるのは、決定的なミスがあるのです。

今年度の既卒者数は1000人を超え、しかも、既卒者合格率が30%前半と推測すれば、現役生と同様、
基礎を夏休み迄に修了させ、今年中に全科目、漏れなく進める事が合格条件です。

週刊誌やテレビで歯科医師の現状が報道されていますが、歯科大学を卒業したのですから、
歯科医師国家試験合格迄が自分自身の責任です。

仮に今、方向転換した方が良いのではと、考えている人も多いと思いますが、それは合格してからのお話です。
順序を飛び越えて次に進む事は、どの様な場合でも成り立ちません。

勉強も基礎から始め、そこで足固めをしてから、臨床に入る事が順序です。
国家試験の順番通りに進めれば自然に実力は付きます。心配しないで今から進めて下さい。

処で、皆さんは最低でも25歳以上でしょう。中には30歳を超えている人もいるでしょう。一般社会では、早い人で係長か課長クラスの
立場にいるでしょうか。
もう一度考えて下さい。
皆さんの年齢で机に向かい、教科書を広げて勉強する事を克服出来なくて、一体、他の何に進めるのかと、自問して下さい。

この問題からは絶対に目を背けず、正面から体当たりして下さい。必ず光が差し、一気に進みます。僕が断言します。

今回は色々と書きました。受験生の皆さん、ご父兄、大学関係者の方々、歯科医師の先生方、ご意見やご感想を、
メール、お手紙、FAX、何れでも結構です。

是非ともお寄せ下さい。僕は必ずご返信致します。
お問い合わせフォームはこちら
Page Top