塾長コラム
4年生「進級試験」と「CBT」 ― 基礎と臨床を今からつなぎ卒業迄の2年間を完成させる ―|塾長コラム130 公開させて頂きました。
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各歯科大学生と既卒生のみなさん、こんにちは、弘中塾の弘中 崇です。
本日は
最後迄宜しくお願い致します。
4年生の皆さんへ
この時期になると各歯科大学では「進級試験」と「CBT」が少しずつ現実的な問題として見えてきます。
「進級試験に合格しなければならない」「CBTを通過しなければならない」もちろんそれは間違いではありません。しかし僕は4年生の皆さんにもう一つ考えてほしいことがあります。
それは「この大きな二つの試験を単に目前の試験として考えてはいけない」ということです。
4年生の皆さんにとってここから先は卒業まで残り2年間です。4年生を終えて5年生になる。5年生では臨床実習が本格化する。そして6年生では学内試験に卒業試験があり更に歯科医師国家試験が待っています。つまり4年生の今は大学生活の前半を終えて卒業までの2年間をどう走るのかを決める時期なのです。
だから僕は4年生の皆さんに「CBTに合格するために勉強する」だけではなく「CBTを一つの通過点として卒業までの2年間を作り始める」
という考え方を持ってほしいのです。
そして卒業試験があります。その合間に歯科医師国家試験の準備をしなければなりません。
つまり4年生の今が、最後に自分の勉強を作り直しやすい時期とも言えるのです。5年生や6年生になるほど大学の予定に追われる時間が増えていきます。
だからこそ4年生の秋から準備を始めてほしいのです。
4年生の皆さんが今一番意識してほしいのは基礎をこの時期に一度整理しておくことです。解剖・生理・生化学・病理、薬理などこれまで学んできた科目はたくさんあります。ところが学生さんの中には「試験前に覚えて試験が終わったら忘れる」という勉強を繰り返している人がいます。
大学の試験を通過するためだけならそれでも一時的には対応できるかもしれません。しかしその勉強方法では5年生や6年生になった時に必ず苦しくなります。なぜなら臨床を理解するためには基礎が必要だからです。
例えば薬理を考えてみてください。薬剤名だけを覚えている学生と「この薬は何に作用するのか」「なぜその作用が起きるのか」「どのような副作用が出るのか」「その副作用がなぜ起きるのか」まで理解している学生ではその後の臨床問題への対応力が大きく違います。
だから4年生では「何を覚えたか」だけではなく、「なぜそうなるのかを説明できるか」を大切にしてください。
例えば「この神経はどこを走っているのか」だけではなく「この神経が障害されたら、患者さんにはどのような症状が出るのか」まで考える。薬理なら「この薬の名前は何か」だけではなく「歯科臨床でどのような場面で使われるのか」まで考える。
この勉強をしていると5年生になった時の臨床の理解が大きく変わります。
CBTを「合格するためだけの試験」にしてしまうと終わった後に知識が全く残りません。反対に「CBTを利用して4年生までの基礎を完成させる」と考えれば意味が全く変わってきます。
これが臨床的な思考の始まりです。
例えば基礎で炎症を学ぶ。
↓
病理で炎症の組織変化を学ぶ。
↓
臨床で炎症性疾患を見る。
↓
患者さんの症状や検査結果から考える。このようにつなげていきます。この「つながり」ができると知識が忘れにくくなります。そして5年生、6年生になった時に「これは4年生の時に勉強した」と思い出せるようになります。
授業で扱った範囲について① 講義内容を確認する② 教科書で不足部分を補う③ 問題を解く④ 間違えた理由を確認する⑤ 翌週にもう一度復習する。このサイクルを作ってください。「試験前に全部覚える」という方法から「授業を受けた段階から積み上げる」方法へ変えていきます。
これが理想です。
この修正を今行ってください。
だから「4年生で何を残すのか」を考えてください。5年生になった自分を助ける知識を残す。6年生になった自分を助ける考え方を残す。
それが4年生の勉強です。
この順番が大切です。
4年生の今秋。進級試験とCBTに向けて勉強する。そしてその勉強を、5年生、6年生につなげる。これができれば6年生になった時に「歯科国家試験の勉強を今日から始めます」という状態ではなく「これまで積み上げてきたものを、ここから仕上げます」という状態に近づくことができます。
そしてCBTが終わったら「やっと終わった」ではなく「5年生に向けて次の準備を始めよう」と考えてください。4年生の皆さんにとって進級試験もCBTもゴールではありません。その先にある5年生や6年生と卒業そして歯科医師国家試験へ向かうための大切な通過点です。だから僕は4年生の皆さんに今こう伝えたいと思います。
「まだ4年生だから」ではありません。「4年生だからこそ、今から始める」のです。基礎を作る。臨床につなげる。CBTを通過する。5年生へ進む。そして卒業までの残り2年間を自分の力で走れるようにする。その準備を始めるには。が一番良い時期です。6年生になってから「あの時、始めておけばよかった」と思わないために。5年生になった自分を助けるために。そして何より卒業の日に自信を持ってその先へ進むために。
4年生の今秋から始めましょう。
弘中塾 塾長 弘中 崇
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歯科医師国家試験、歯科国試合格、歯科大学卒業・進級・留年、卒国試過去問、オンライン、CBT、歯科国試直前講習等をテーマに今後もコラム・よくある質問を公開させて頂く予定です。
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政策委員長談話「需給問題が歯科医師の質低下に」/機関紙2017年6月1日号(№567)2面掲載
厚労省歯科医師国家試験関連サイト
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各歯科大学生と既卒生のみなさん、こんにちは、弘中塾の弘中 崇です。
本日は
4年生「進級試験」と「CBT」
― 基礎と臨床を今からつなぎ卒業迄の2年間を完成させる ―
|塾長コラム130 公開させて頂きました。最後迄宜しくお願い致します。
4年生の皆さんへ
この時期になると各歯科大学では「進級試験」と「CBT」が少しずつ現実的な問題として見えてきます。
「進級試験に合格しなければならない」「CBTを通過しなければならない」もちろんそれは間違いではありません。しかし僕は4年生の皆さんにもう一つ考えてほしいことがあります。
それは「この大きな二つの試験を単に目前の試験として考えてはいけない」ということです。
4年生の皆さんにとってここから先は卒業まで残り2年間です。4年生を終えて5年生になる。5年生では臨床実習が本格化する。そして6年生では学内試験に卒業試験があり更に歯科医師国家試験が待っています。つまり4年生の今は大学生活の前半を終えて卒業までの2年間をどう走るのかを決める時期なのです。
だから僕は4年生の皆さんに「CBTに合格するために勉強する」だけではなく「CBTを一つの通過点として卒業までの2年間を作り始める」
という考え方を持ってほしいのです。
4年生で一番怖いのは「まだ時間がある」という感覚
4年生の学生と話していると「まだ歯科医師国家試験まで2年以上ありよね」と聞くことがあります。確かに時間だけを考えればそうかもしれません。しかし大学生活では「自由に使える2年間」が残っているわけではありません。進級試験があります。CBTがあります。5年生になれば臨床実習があります。6年生になれば学内試験があります。そして卒業試験があります。その合間に歯科医師国家試験の準備をしなければなりません。
つまり4年生の今が、最後に自分の勉強を作り直しやすい時期とも言えるのです。5年生や6年生になるほど大学の予定に追われる時間が増えていきます。
だからこそ4年生の秋から準備を始めてほしいのです。
第一部 基礎
「覚える」から「使える」へ
まず基礎です。4年生の皆さんが今一番意識してほしいのは基礎をこの時期に一度整理しておくことです。解剖・生理・生化学・病理、薬理などこれまで学んできた科目はたくさんあります。ところが学生さんの中には「試験前に覚えて試験が終わったら忘れる」という勉強を繰り返している人がいます。
大学の試験を通過するためだけならそれでも一時的には対応できるかもしれません。しかしその勉強方法では5年生や6年生になった時に必ず苦しくなります。なぜなら臨床を理解するためには基礎が必要だからです。
例えば薬理を考えてみてください。薬剤名だけを覚えている学生と「この薬は何に作用するのか」「なぜその作用が起きるのか」「どのような副作用が出るのか」「その副作用がなぜ起きるのか」まで理解している学生ではその後の臨床問題への対応力が大きく違います。
だから4年生では「何を覚えたか」だけではなく、「なぜそうなるのかを説明できるか」を大切にしてください。
これからの基礎は「点」ではなく「線」にする
基礎科目を勉強する時に科目ごとに完全に分けて考えてしまう学生が多くいます。しかし歯科医師になるための勉強は本来全てつながっており分割出来ません。解剖を学ぶ。生理を学ぶ。病理を学ぶ。薬理を学ぶ。そしてそれが臨床につながります。この「つながり」を4年生から意識してください。例えば「この神経はどこを走っているのか」だけではなく「この神経が障害されたら、患者さんにはどのような症状が出るのか」まで考える。薬理なら「この薬の名前は何か」だけではなく「歯科臨床でどのような場面で使われるのか」まで考える。
この勉強をしていると5年生になった時の臨床の理解が大きく変わります。
CBT対策を「CBTだけ」にしない
CBT対策についても同じです。CBTが近づいてくると「CBTの問題をたくさん解かなければ」と考える人がいます。もちろん問題演習は必要です。しかし過去問題を解いて正解しただけでは十分ではありません。なぜ正解なのか。他の選択肢はなぜ違うのか。その問題の背景にはどのような基礎知識があるのか。そこまで確認してください。CBTを「合格するためだけの試験」にしてしまうと終わった後に知識が全く残りません。反対に「CBTを利用して4年生までの基礎を完成させる」と考えれば意味が全く変わってきます。
第二部 臨床
4年生から「一人の患者さん」を意識する
次に臨床です。4年生では臨床についてまだ分からないことが多いと思います。それで構いません。ただしこれからは教科書に出てくる病名を「単なる暗記項目」として見ないでください。例えば「歯周炎」と出てきたら「どのような患者さんなのか」「何を診査するのか」「どのような所見が出るのか」「どう診断するのか」「どう治療するのか」と考えてください。これが臨床的な思考の始まりです。
臨床は「病名→治療」の時代を超えている
臨床問題で重要なのは病名を当てることだけではありません。患者さんが来院します。主訴があります。医療面接をします。診査をします。検査をします。画像を確認します。そして診断します。その後に治療方針を決めます。歯科医師国家試験ではこの一連の流れを問われることがあります。だから4年生のうちから「この知識は、患者さんを診る時にどこで使うのだろう」と考える習慣を作ってください。基礎と臨床を一緒に勉強すれば格段に早い
ここで基礎と臨床を分けて説明してきましたが実際の勉強では完全に分けないでください。例えば基礎で炎症を学ぶ。
↓
病理で炎症の組織変化を学ぶ。
↓
臨床で炎症性疾患を見る。
↓
患者さんの症状や検査結果から考える。このようにつなげていきます。この「つながり」ができると知識が忘れにくくなります。そして5年生、6年生になった時に「これは4年生の時に勉強した」と思い出せるようになります。
では今から何をすれば良いのか
ここからが一番重要です。「勉強を頑張りましょう」だけでは学生の皆さんは何をすればいいか分かりません。そこで4年生の秋からの計画を具体的に考えてみます。【第1段階】今秋~進級試験前
まずこの期間は大学進級試験を中心にする。ただし大学の試験勉強だけで終わらせない。授業で扱った範囲について① 講義内容を確認する② 教科書で不足部分を補う③ 問題を解く④ 間違えた理由を確認する⑤ 翌週にもう一度復習する。このサイクルを作ってください。「試験前に全部覚える」という方法から「授業を受けた段階から積み上げる」方法へ変えていきます。
【第2段階】進級試験終了~CBT前
ここではCBTを意識します。問題演習の量を徐々に増やしてください。ただし正解率だけを追いかけないことです。間違えた問題は「知らなかった」「忘れていた」「問題文を読み違えた」「知識はあったが判断できなかった」等の原因を分類してください。これをすると自分の弱点が見えてきます。そして弱点はもう一度教科書や授業資料に戻って確認します。問題→確認→理解→再演習この繰り返しです。【第3段階】CBT終了後~5年生
ここを忘れないでください。CBTが終わった瞬間は「終わった!」と勉強を全部止めないことです。CBTは終わっても卒業までにはまだ2年間があります。むしろCBT終了後は5年生の臨床に向けて基礎を整理する期間と考えてください。CBTで間違えた分野をそのまま放置しない。苦手科目を整理する。臨床につながる基礎を確認する。そして5年生へ進む。これが理想です。
4年生の今なら「弱点を直す時間」が沢山ある
5年生や6年生になると「試験が近いからとりあえず覚える」という勉強になりやすくなります。しかし4年生なら「なぜ分からないのか」を考える時間があります。例えば、生理が弱い。ならば今のうちに戻る。薬理が苦手。ならば今のうちに整理する。病理が曖昧。ならば教科書を読み直す。臨床問題が苦手。ならば基礎とのつながりを確認する。この修正を今行ってください。
「CBTに受かればいい」では危ない時代になった
4年生の皆さんに、どうしても伝えたいことがあります。CBTに合格することは重要です。進級試験に合格することも当然重要です。しかし「CBTに受かれば4年生の仕事は終わり」ではありません。CBTはその先へ進むための通過点です。そしてその先に5年生や6年生があります。さらに卒業(学士)試験があります。そして歯科医師国家試験があります。だから「4年生で何を残すのか」を考えてください。5年生になった自分を助ける知識を残す。6年生になった自分を助ける考え方を残す。
それが4年生の勉強です。
6年生になってから慌てないために
今の4年生の皆さんにはまだ実感がないかもしれません。しかし6年生になると大学の試験が始まり卒業に向けた時間が急速に進んでいきます。その時「基礎が分からない」「臨床が分からない」「問題を読んでも何を聞かれているのか分からない」となってしまうと一つの試験だけではなくその後の試験にも影響します。だからこそ4年生で基礎を作る。4年生で臨床への入り口を作る。そして5年生や6年生でそれをさらに発展させていく。この順番が大切です。
卒業迄の残2年間を見て欲しい
4年生の皆さん。皆さんは今卒業まで残り2年間です。「まだ2年ある」と考えるか「もう2年しかない」と考えるか。僕は「2年間あるからこそ、今から計画を作る」と考えてほしいと思います。4年生の今秋。進級試験とCBTに向けて勉強する。そしてその勉強を、5年生、6年生につなげる。これができれば6年生になった時に「歯科国家試験の勉強を今日から始めます」という状態ではなく「これまで積み上げてきたものを、ここから仕上げます」という状態に近づくことができます。
最後に
4年生の皆さん。進級試験もCBTも決して簡単な試験ではありません。みなさんが苦しんでいる訳ですか。だからしっかり準備してください。しかし怖がる必要はありません。大切なのは早く的確に始めることと正しく積み上げることです。今から基礎を整理する。教科書を読む。問題を解く。間違いを確認する。そして臨床につなげる。この繰り返しをしてください。4年生の秋から始めれば、まだ十分に時間があります。だからこそ「CBTが近づいたら始める」のではなく「今からCBTを見据えて準備する」のです。そしてCBTが終わったら「やっと終わった」ではなく「5年生に向けて次の準備を始めよう」と考えてください。4年生の皆さんにとって進級試験もCBTもゴールではありません。その先にある5年生や6年生と卒業そして歯科医師国家試験へ向かうための大切な通過点です。だから僕は4年生の皆さんに今こう伝えたいと思います。
「まだ4年生だから」ではありません。「4年生だからこそ、今から始める」のです。基礎を作る。臨床につなげる。CBTを通過する。5年生へ進む。そして卒業までの残り2年間を自分の力で走れるようにする。その準備を始めるには。が一番良い時期です。6年生になってから「あの時、始めておけばよかった」と思わないために。5年生になった自分を助けるために。そして何より卒業の日に自信を持ってその先へ進むために。
4年生の今秋から始めましょう。
弘中塾 塾長 弘中 崇
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政策委員長談話「需給問題が歯科医師の質低下に」/機関紙2017年6月1日号(№567)2面掲載
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