塾長コラム

CBT再挑戦の方へーー75点の道|塾長コラム69 公開させて頂きました。

北海道大学歯学部 東北大学歯学部 長崎大学歯学部 鹿児島大学歯学部 九州大学歯学部 徳島大学歯学部 岡山大学歯学部

東京医科歯科大学歯学部 新潟大学歯学部 大阪大学歯学部 広島大学歯学部 公立大学法人九州歯科大学 北海道医療大学歯学部

岩手医科大学歯学部 奥羽大学歯学部 日本歯科大学新潟生命歯学部 日本大学松戸歯学部 松本歯科大学歯学部 福岡歯科大学歯学部

神奈川歯科大学歯学部 明海大学歯学部 鶴見大学歯学部 愛知学院大学歯学部 朝日大学歯学部 大阪歯科大学樟葉キャンパス

大阪歯科大学天満橋キャンパス 日本大学歯学部 日本歯科大学生命歯学部 昭和大学歯学部 東京歯科大学歯学部

==========================================

各歯科大学生と既卒生のみなさん、こんにちは、弘中塾事務局からのお知らせです。

 

本日は

CBT再挑戦の方へ――75点の道

歯学の学びをもう一度、自分の中に構築する一年に。

コラムを公開させて頂きました。どうぞ最後迄宜しくお願い申し上げます。






序章 再挑戦とは「やり直すこと」ではなく、「もう一度、自分を作り直すこと」

CBT(Computer Based Testing)を再び受けるという状況は決して特別なことではありません。
近年、歯学部のカリキュラムはより複雑化し基礎から臨床へと橋渡しをするこの試験で初回に思うような結果を残せない学生は少なくありません。
けれども再挑戦の一年をどう過ごすかによって、その後の学びの軌跡は大きく変わります。

実際のデータが示すようにCBTで75点を超えた学生のほとんどは卒業までに留年せず歯科医師国家試験にも現役で合格しているのです。
つまり75点とは「合格」ではなく、「学びが安定軌道に乗ったこと」を意味する指標だと言えます。
今回の塾長コラムでは精神論は一切排除して現実的な方法論をもとに“75点の道”を整理してみたいと思います。






第1章 75点を超える人と、70点で止まる人の違い

CBTは単なる知識量を問う試験ではありません。
受験生に求められているのは知識の構造化、つまり「知っていることをどう使うか」という力です。

70点台前半で止まる学生の多くは、「覚えていること」と「理解して使えること」の区別が曖昧です。
たとえば「歯髄疾患の原因」を暗記していても臨床でどのように診断が進むのか説明できない。
この差が、最終的に数点の差となって現れます。

一方で75点を超える学生に共通するのは、「全体像を意識した学び方」です。
1問ごとに覚えるのではなく、「関連づけて理解する」「体系として整理する」。
う蝕から歯髄炎、根尖性歯周炎へと続く流れを自分の言葉で説明できるようになる――その力こそが75点を超える鍵です。






第2章 CBT再挑戦の一年をどう設計するか

再挑戦を「やり直し」と考えると学習は苦しくなります。
むしろ「一年かけて歯学を再構築する」と捉える方が、効率も成果も大きく変わります。

1〜3月:基礎科目の再構築期間
生理・病理・薬理を中心に「なぜそうなるのか」を改めてつなぎ直す時期です。
この基礎を整えることで、春以降の臨床科目が驚くほど理解しやすくなります。

4〜7月:臨床基礎の実践期間
保存・補綴・口外・小児などの主要科目を「診断から治療方針」まで流れで整理。
ノートを増やすよりも、「疾患の構造を一枚で描く」方が効果的です。

8〜11月:模試と過去問期
過去問は「暗記」ではなく、「出題者の意図を読む」ために使います。
間違えた問題では“どの思考過程で誤ったか”を分析することが重要です。






第3章 科目別アプローチ

■ 基礎科目

病理や薬理では、「単語の暗記」より「機序理解」が得点を左右します。
原因から結果への流れを矢印でつなぐ“因果ノート”を作ると応用問題にも強くなります。


■ 臨床科目

「診断の筋道」と「処置の目的」を常にセットで考える。
保存・補綴・口外・小児いずれも、“どの情報をどの順で判断するか”を定義づけることが安定の鍵です。


■ 公衆衛生

統計や制度の問題は“理解型”に変化しています。
定義式や例題をセットで学び、「なぜそう設計されているのか」を理解すると得点が安定します。






第4章 復習ループで記憶を定着させる

1日あたりの勉強時間よりも復習の周期設計が大切です。
記憶は48時間で減衰します。
したがって48時間以内の復習→1週間以内の再確認というループを作ることが有効です。

弘中塾の個別指導でもこの「短サイクル復習」を学習設計に組み込み、
理解の再現性を高めています。
覚え直すより“思い出す”を重視する――それがCBT形式問題に最も強い学び方です。






第5章 モチベーションよりも「習慣」

モチベーションに頼る学習は長続きしません。
重要なのは、“時間割を固定化して考えずに勉強が始まる状態”を作ることです。

午前は基礎、午後は臨床、夜は復習――といったリズムを習慣化すると一日の効率が飛躍的に上がります。
“続ける仕組み”を整えることが、結局は最大の努力になります。






終章 CBTは「終わり」ではなく「始まり」

75点を目標にすることは数字の達成ではなく理解が臨床に届く学びを意味します。
再挑戦の一年は、遠回りではありません。
この時間で得た「考える力」や「整理する力」は、そのまま歯科医師国家試験・臨床実習・診療現場で生きていきます。






【塾長面談のご案内】

CBT再挑戦の方には学力の再構築と計画立て直しのために弘中塾では個別学習面談を実施しています。

塾長面談では成績推移・理解度・学習の偏りを可視化し一人ひとりに合わせた「75点到達までの年間設計書」を作成します。


塾長面談の流れ



  1. 事前アンケート:現状分析と苦手分野の整理


  2. 個別分析面談(約60分):出題領域別の得点傾向を踏まえ、重点科目と学習順序を明確化


  3. 学習設計書の提示:年間プランと進行目標を提示。希望者には月次面談や個別指導との連動も可能です。

塾長面談を受けた方の声



  • 「学ぶ方向が明確になり不安が整理されました」


  • 「苦手と思っていた部分が実は学習順序のズレだったと気づけました」


  • 「気持ちが落ち着き計画的に進められるようになりました」

CBT再挑戦は失敗の証ではなく正しい方法を選び直す機会です。
弘中塾はその一年を共に設計し確実に成果へと導きます。

塾長面談は随時受付中です。
詳細・お申し込みは、弘中塾ホームページ「お問い合わせフォーム」またはお電話にてご連絡頂けますでしょうか。
(オンライン面談にも対応しております。)






結びに

再挑戦の一年は決して特別な時間ではありません。
努力を“構造化”することで結果は確実に変わります。
弘中塾はその一歩を今日から共に歩みます。

どうか焦らず、確実に。
歯学の理解は一度整えば一生の財産になります。
この一年が「自分を作り直す一年」となりますように。

追記

塾長コラムは2~3回毎月公開させて頂いておりますが今回は9月頃から沢山頂きましたCBT再試や4年生2回目の方からご相談がありました為に一本追加とさせて頂きました。

年度の途中で甚だ申し訳ありませんでしたがどうぞ何かのお役になればと思っております。

弘中塾

弘中 崇

========================================

 

歯科医師国家試験、歯科国試合格、歯科大学卒業・進級・留年、卒国試過去問、オンライン、CBT、歯科国試直前講習等をテーマに今後もコラム・よくある質問を公開させて頂く予定です。

モバイル弘中塾 (https://www.h-kobetsu.com/lp/mobile-hironakajuku/)

講義コース (https://h-kobetsu.com/course/)

政策委員長談話「需給問題が歯科医師の質低下に」/機関紙2017年6月1日号(№567)2面掲載 (https://www.tokyo-sk.com/featured/10655/) https://www.cato.or.jp/cbt/dentistry-cbt/index.html
Page Top